なくした物まであと少し@はてなブログ

雑記帳やら備忘録。年1更新が目標です。

五月花形歌舞伎。行ってきました。

流石に十八番というだけあって、最後の助六由縁江戸桜は面白かったです。
衣装も派手で華があり、主人公である助六のモノトーンの衣装も、全体の絵をキリリと締める良いアクセントとなっており、舞台全体が美しく見せるのに一役買っていたように思えます。
また助六の色男っぷりも海老蔵の熱演により良い具合に出てたのではないでしょうか?海老蔵ってそんなに上手じゃないイメージがあったのに全然そんな事はありませんでした(笑)

遊女の衣装は豪華絢爛。まさに!といった風情で、目が飽きなかったです。こうした衣装が見られるだけでも個人的には来て良かったと思えました。やはり美しい。
内容自体も途中に笑いあり喧嘩ありと、テンポ良く進みますし、揚巻(花魁)のタンカの切り方は非常に格好よく、聞いていて思わず感心してしまいました。あそこまでスッパリとやられてしまったのでは怒るよりも感心するよりほかはないと思います。

公演時間も助六〜だけで2時間近くあるのですが、それでいて飽きない物に仕上がっているのは流石でした。

また、1本目に演じられた熊谷陣屋も良かったです。初めは内容を知らない舞台だと思っていたのですが、途中まで見て筋書を思い出しました(笑)昔、古典で読んだことがあったようです。しかし、内容がわかってると、より楽しめますね。残念ながら、内容が知らない物であると筋を追うので割と手一杯になっちゃいます。内容が分かっていると、話を追うだけでなく、舞台全体を見通す余裕が出てくるので見えてなかった物も見えてくるような気がします(笑)

今回の五月花形歌舞伎は若手の方が舞台を張っていたのですが、十二分に面白かったです。
そういえば歌舞伎座さよなら公演で同じ演目が幹部役者がやったそうですが、そちらも見たかったですね。演劇などに関してはやはり、年を重ねている方の方が深みがあるため見ていて引き込まれていくので。
しかし、今回の歌舞伎は中々の当たりであったと思います。若手だからと言って下手であったわけでないですしね。そこが演劇とは大きく違ったところだと思います。演劇の若手だと高い値段を出しているのに、普通に下手な人とかがいますし。そこはやはり伝統があるか無いかの差・・・なんですかね?

そんなところで失礼します。